Fun Way

話題のイベントや食材、季節などをテーマに
「食のプロ」とレコルトがコラボして「おいしい!」をつくり、
楽しむ場所「FUN WAY」。
これならできる!真似してみたい!と思えるような、再現性の高い
料理のアイデアやコツが見つかる場所づくりを目指します。

新しい1年が始まって、新年会で盛り上がって…みたいな、ちょっと特別な日々も過ぎ去り、いつもの日常フル稼動。この辺でちょっと息抜きしたい…という今日この頃。「持ち寄りパーティでもしない?」なお誘いには是非とものっかりたいところ。友達とゆるっと飲んだり、ママ友と愚痴を言い合ったり!? さてそんな時、何をどんな風に持って行こう? 気合いを入れて準備したくても、働く女性には時間がない。だけど、ちょっぴり褒められそうなものを持って行きたい…。 そこで今回は、EATipsのレシピ連載でも人気の料理家・村山由紀子さんと、ファッション誌や料理本で活躍中のスタイリスト・伊東朋惠さんに、「センスいいね!」と褒められるレシピ&ラッピングを教えてもらいました。ズボラでも、盛り付けやラッピングセンスに不安があっても簡単にステキにできるコツを伝授!

「センスいいね!」
褒められるレシピ&ラッピング


料理家
村山 由紀子

スタイリスト
伊東 朋惠

【持ち寄りその1】 一口サイズのスナックボウルは、シックなクレープ包みで

村山さんが最初に教えてくれたのは、“スナックボウル”。一口サイズで気軽につまめるフィンガーフードは気が利いているし、出しておけば宴も進んでいく、あると助かる一品! トッピングは「ごま&カマンベールチーズ」と「サラミ」の2種を教えてくれました。「このスナックボウル、[ホームバーベキュー]の[たこ焼きプレート]で作れるんです! 今回はお酒に合うように、おつまみになるものを具材に使いました。中でもサラミは、焼いている間にだしが出て、おいしくなるんですよ~」と村山さん。焼きあがったスナックボウルはもっちもち。程よい塩味でお酒が進みそうです。しかも、冷めてもおいしい。これも持ち寄りのマストポイントです。

さて、このスナックボウルをどう持って行くか…は悩ましいところ。ジッパー付きの袋じゃ味気ないし、テーブルに出した時に「かわいい!」と言われたい気もする。とはいえ、気合いが見えすぎてもちょっと恥ずかしい…と、女心は難しい…。「すぐ手に入るアイテムで、簡単に、リーズナブルに、でもどこかこなれている、くらいの塩梅を目指したいですよね」と、ラッピング担当の伊東さん。「そのままテーブルに出しても器代わりになる包み方なら、取り分ける手間も省けるし、洗い物も減るし、おススメです!」

と、ここで伊東さんが取り出したのは、美しい柄のペーパー。これをくるっとクレープみたいに円すい形にしてホッチキスで止め、そこにPP袋に入れたスナックボウルをイン! 三角の部分を閉じて、封ろう風のシールで留めると、シックでこなれた印象に。「このままお皿にのせてもいいし、グラスに立てれば器代わりにもなります。この包み方、チョコレートやキャンディなどのお菓子や、ポテトフライみたいな細長いものも入るし、余ったものも持って帰りやすくて便利ですよ~」と伊東さん。ちなみに、使った紙はイタリア・フィレンツェの老舗『Carta Varese』のものだそう。「コシとハリがあるしっかりした紙のほうが包みやすいです。子どもが一緒の時はポップな柄でも可愛いですね!」

実は伊東さん、包む前にペーパーの端を少し折っていました。こうすると、紙をくるっと包んだ時にペーパーの裏の白い部分が隠れるのだそう。「柄が見えるのできれいだし、ラッピング自体もしっかりします。完全な自己満足ですが(笑)、ラッピングした感が出るんですよね」と伊東さん。シール留めする時に“サラミ”など中の味を書いて一緒に留めたり…と、ちょっとした気配りも素敵です。

【スナックボウルの包み方】

❶長方形の用紙を広げる(長いほうの辺が27cmくらいのもの)
❷端から7cmくらいのところで折り、そのまま円すい型にくるっと丸め、上をホッチキスで留める。
❸スナックボウルをPP袋に入れ、②に入れる。
❹フタになる部分を折り、シールで留める。この時、中の味をメモしたものを一緒に留めても。

【持ち寄りその2】おしゃれなバゲットサンドは、キャンディ包みで

あるとテーブルが華やかになって、腹持ちもいい。2品目は、そんなおしゃれバゲットサンド。村山さんが教えてくれたのは、バゲットまるごと1本を使った、見た目も味も麗しい、3種類のサンド。塩味系の「オイルサーディン」、マイルド味の「ビーツのポテサラ」、甘い「ドライフルーツ&クリームチーズ」。しょっぱさと甘さの無限ループにはまりそうなラインナップです。サーディンと、ドライフルーツは火を使わず材料をはさむだけ。ビーツのピンク色がかわいいポテサラは[カプセルカッター キャトル]で作ります。

「ビーツを加えるだけで色がつくので、ただのポテサラもあか抜けますよね! 挟む食材の組み合わせは、甘味+酸味、脂っこいもの+爽やかなものなど、2つくらいの味を合わせるとまとまりやすいです」と村山さん。葉っぱはちょっと引き出してフリルみたいにしたり、ポテサラをスプーンの背にのせて2回塗りつけることで凹凸を作ったりして、見た目もGOOD! 村山さんの具の挟み方も素敵です。

バゲットサンドの包み方は、これまた簡単、誰でもできるキャンディ包み!「中が不安定にならないようにしっかり包みたいので、キャンディ包みにしました。意外と型崩れしにくいので便利な包み方なんですよ。サンドウィッチはワックスペーパーなどで包んでからキャンディ包みすると、運ぶ途中での汁もれの心配もありません」と伊東さん。

包む紙は、花屋さんが使っているようなハリのあるクラフト紙。クラフト紙には、中身を手書きしておくとひと味違ったラッピングになるそう。今回はカリグラフィーをしている伊東さんのご友人に書いていただいたそうです。まずは1個ずつカットしたバゲットサンドを3個ずつワックスペーパーで包んで、それをさらにクラフト紙で包みます。あとは両端を麻ひもや毛糸で結ぶだけ。テーブルに、この包みを広げて置くだけでも、こなれた雰囲気になりそうです。「包むのを失敗しても、紙のしわも味になるから大丈夫!」と伊東さん。村山さんとおしゃべりしながら包んでいると…「あれ?同じ量のバゲットを包んだのに、仕上がりサイズが違う!」とお互いの仕上がりを見て「性格とか、、出ますよね~」と大爆笑。

【バゲットサンドの包み方】

❶バゲットサンドを好きな数ずつワックスペーパーなどで包む。
❷①をクラフト紙に包んで両端をきゅっとねじり、ねじった部分を麻紐や毛糸などで結ぶ。

【持ち寄りその3】別腹スイーツは、空き瓶を活用して

宴の仕上げは、やっぱりスイーツ。村山さんが提案するのは、そのまま器として使える空き瓶に、さくさくのクランブルといちご、ティラミス風クリームをトライフル風に重ねたデザート。バターをたっぷり使うクランブル生地も、[カプセルカッター キャトル]であっという間にできてしまいます。

一見、溶岩のようにも見えるクランブルは、ブラックココアを使っているので真っ黒。でも超おいしいんです! 食べると、かりっ、かりっと、心地いい音を立てます。「かりかり感をキープできるように、クランブル生地には白砂糖の代わりにグラニュー糖を使い、オーブンで高温で焼きました。これなら、食べるまでに時間があっても、かりっと感をキープできるんですよ。瓶に詰める時は適当でOKです! クリームは瓶の中に自然に落ちていくので、ぎゅっと押さえたりしなくても大丈夫。持ち寄り先では、瓶につめたまま冷蔵庫で冷やしておくといいですね」と村山さん。甘いけれど甘すぎない。赤と白と黒の大人っぽいトリコロールカラー。これぞ大人スイーツって感じで素敵です!

ひとくち味見をして、「スポンジが入っていると、おいしくてもたくさん食べられなかったりするけれど、クランブルだとお酒のアテにも合いそう! あ~美味しい…」と感嘆の息をこぼしつつ、伊東さんが今回用意してくれた空き瓶は、ジャムやマヨネーズが入っていたもの。「詰めてみると、チェックのふたでおなじみ、『ボンヌママン』のジャム瓶が入れやすく、量もちょうどいい感じでした。口が大きめで、ストレートな形が詰めやすいですね」と伊東さん。瓶につめたら、好きなペーパーをフタにかぶせて紐できゅっ。空き瓶の質感もあいまって、どこか懐かしい雰囲気のあるかわいいデザートに。「ローズマリーなど香りのいいハーブをちょっと添えれば、香りも楽しみながら食べられそうですよね。すぐにしおれなさそうなハーブを選んでみて!」と伊東さん。少しの工夫でも、そうした心遣いが特別な演出になりますね。さすがです!

【ブラックココアのクランブルといちごのティラミスの包み方】

❶よく洗った空き瓶に、いちご、クランブル、クリームを重ねて入れる(食べるまでにかなり時間があく場合は、瓶は煮沸消毒を)。
❷瓶にフタをし、フタにペーパーをかぶせて、好みのハーブとともに紐で結ぶ。

さて、3品揃ったところで、お呼ばれ気分を味わってみましょう! サラダやチーズを用意して、ロゼワインで乾杯です! 今回の3品は、包んだそのままをテーブルに置いてもいいし、持ち寄り料理の見た目も味のバランスも、ラッピングのこなれ感も素敵です。今回は3品作ってもらいましたが、実際は3つのうち、どれか1つを持ち寄るだけで十分。村山さん、伊東さんの食べる人を思うちょっとしたコツに感服。お呼ばれ上手になりそうな持ち寄りレシピ&ラッピング、是非おためしあれ!

Bon appétit

Recipe & Tips

Crew's Feeling

気心知れた仲間との集まりならまだしも、初めて会う人、まだそこまでお付き合いが深くない人がいたりすると、持ち寄りメニューの塩梅ってけっこう悩ましいのですが、今回の村山さんと伊東さんのちょっとしたコツは目からウロコでした。村山さんのレシピは、具を変えていろいろアレンジできそうですし、誰か来る日のお料理にもぴったり。伊東さんが教えてくれたラッピングは、クラフトぺーパーや空き瓶、麻ひもなど、身近にあるものでこんなにおしゃれに、しかも簡単に包めるのも感動。ちょっとしたお料理や包み方でうれしさは倍増。ホスピタリティってこういうことか! としみじみでした。

Food Creator's Voice

村山さん:いつもの料理の具を変えたり、盛り方や見せ方を変えるだけでこなれた一品になります。持ち寄る時は、持ち運ぶ時間、食べるまでの時間などを考えて、料理の状態が変わりにくいもの、液だれしにくい食材を使うようにしています。今回は伊東さんの包むセンスで、お料理が素敵に見えてうれしい! これならテーブルに出した途端、歓声が聞こえてくるはず!
伊東さん:ママ友くらいの距離感での集いには、やりすぎ感が出ないように、家にあるもの、すぐに手に入るアイテムを活用しています。と、言いつつ、現実はタッパーに入れていたりするんですけど(笑)。スナックボウルの味、バゲットサンドの包みなど、ちょこっと手書き文字を入れると、手をかけた感が出る気がします。クランブルは息子に作ってみたい!

Profile
村山 由紀子(むらやま ゆきこ)
料理家

素材の持つおいしさを引き立てるシンプルな料理を得意とする。料理撮影、ケータリング、出張料理、料理ワークショップなど、さまざまな食を生み出す工房「食房ボッカ」を主宰。著書に『ベジヌードル』(主婦と生活社)、『天板1枚で!毎日のオーブンおかず』(河出書房新社)、『女子飲みの友 スパイスおつまみ』(講談社)、『パンのおかず50』(実業之日本社)など。
http://murayamayukiko.com

Profile
伊東 朋惠(いとう ともえ)
スタイリスト

三重県出身。ファッションや雑貨、食卓まわりなど幅広く手がける。大人っぽさの中にもさりげなく可愛らしさのあるスタイリングが人気。4歳の男の子のママ。

Photos_Mitsugu Uehara  Direction_Mio Fujimoto(Winner’s) Edit & Text _Ako Matsuda