料理家 村山 由紀子さん

“ごちそう疲れ” に優しい蒸し料理 <全3回>

素材のおいしさを引き出すシンプルレシピが評判の村山由紀子さんによる連載。1 月のテーマは「蒸し料理」。お正月に新年会と満腹な日々が続いて、ちょっぴりごちそう疲れ…。そんな時は、見た目も味も優しくヘルシーで、体も温まる蒸し料理はいかが? 蒸し器がなくても[ホームバーベキュー]があれば大丈夫。食材を入れてふたをしめれば、蒸気がしっとりおいしく仕上げてくれます。

餅入り茶碗蒸しのきのこあんかけ

福岡県築豊地方の郷土料理にヒントを得た“餅入り”茶碗蒸し。ふるふるの茶碗蒸しにはお餅も鶏肉も、辛味の少ない下仁田ねぎも入っていて贅沢。アツアツのきのこあんをかければ、あったかさ二段重ね! 茶碗蒸しは“す”が立ちやすいけれど、[ホームバーベキュー]でツマミを[2]に設定したら、あとは火加減を気にしすぎることなく上手に作れます。今回は一つの器で大きく作って、取り分けながらいただきます。お正月のお餅の残りがあるうちに是非!

3~4人分

材料

分量

下準備・メモ

【かつおだしの材料】
作りやすい分量にしています
 
かつお節
10g
 
500ml
 
【茶碗蒸しの材料】
 
 
3個
 
鶏ささみ
1本(約60g)
筋を取り、小さめに斜めそぎ切り
下仁田ねぎ
1/4本
5mm長さの小口切り。一般的な長ねぎでもOK
切り餅
1個(約50g)
1cm角に切る
かつおだし
300ml
 
【A】しょうゆ
小さじ1
 
【A】みりん
小さじ1
 
【A】
小さじ1/2
 
【きのこあんの材料】
 
 
【B】なめこ
70g
 
【B】えのき
50g
1cm長さに切る
【B】かつおだし
70ml
 
【B】しょうゆ
大さじ1
 
【B】みりん
大さじ1
 
しょうがの搾り汁
小さじ1
 
作り方
手順1
【かつおだし】をとる。鍋に水を入れて火にかける。沸騰したらかつお節を入れてすぐに火を止め、そのまま5分ほど置く。
手順2
キッチンペーパーなどでだしをこす。この時、キッチンペーパーごと絞るとかつお節の雑味が出てしまうので、絞らず、自然にこされただしのみを使う。
手順3
【茶碗蒸しの材料】を準備する。
手順4
茶碗蒸しの卵液を作る。ボウルに卵を割り入れ、卵白を切るように丁寧に溶きほぐす。
手順5
かつおだし(300ml)を少しずつ加え、溶き混ぜる。【A】を加えて混ぜ合わせたら、ざるなどでこす。
手順6
大きめの耐熱の器に鶏ささみ、下仁田ねぎ、切り餅を入れ、⑤の卵液を注ぐ。
手順7
[ホームバーベキュー]本体に[セラミックスチーム深鍋]をセットし、1ℓの水(分量外)を入れ、[蒸しプレート]をのせる。フタをし、ツマミを[3]にして、蒸気が上がるまで加熱する。
手順8
⑥を[蒸しプレート]の上にのせてフタをする(蒸気で火傷をしないように注意)。ツマミを[3]にして5分加熱したら、ツマミを[2]にし、さらに20分蒸す。
手順9
茶碗蒸しを蒸している間に、きのこあんを作る。【きのこあんの材料】を準備する。
手順10
鍋に【B】を入れ、中火にかける。沸いたら弱火にし、2~3分煮る。仕上げにしょうがの搾り汁を加える。
手順11
⑧に竹串を刺して、透明な汁が出てきたら茶碗蒸しのできあがり。
手順12
蒸し上がった茶碗蒸しに⑩のきのこあんをかけ、取り分けていただく。

村山由紀子’S POINT

  • 今回は先にかつおだしをとり、茶碗蒸し、きのこあんそれぞれに使います。具が多いので、だしはかつお節のみでシンプルに。
  • 茶碗蒸しを蒸す時、卵液を入れた器の上にキッチンペーパーをふわっとかけておくと、[ホームバーベキュー]のフタから落ちる蒸気が茶碗蒸しの中に入るのを防げます。
  • きのこあんには片栗粉を使っていませんが、きのこのぬめりで自然ととろみがつきます。
Profile
村山 由紀子(むらやま ゆきこ)
料理家

素材の持つおいしさを引き立てるシンプルな料理を得意とする。料理撮影、ケータリング、出張料理、料理ワークショップなど、さまざまな食を生み出す工房「食房ボッカ」を主宰。著書に『ベジヌードル』(主婦と生活社)、『天板1枚で!毎日のオーブンおかず』(河出書房新社)、『女子飲みの友 スパイスおつまみ』(講談社)、『パンのおかず50』(実業之日本社)など。
http://murayamayukiko.com

Photo_sono(bean)  Direction_Mio Fujimoto(Winner’s) Text_Ako Matsuda